説教『すべての人は神様に愛されている』(ヨナ4:8~12)

2014年9月7日                  秋に向けた全体礼拝・説教要約
説教『すべての人は神様に愛されている』(ヨナ4:8~12)

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◎9月最初の日曜日を迎えました。今日は大人の人と子ども達が一緒に礼拝を捧げる全体礼拝です。2学期が始まって一週間たちましたが、学校の方はどうですか。2学期は学校で色々な行事があることと思いますが、教会でも様々な行事が予定されています。今日は、秋の活動に向けて礼拝を捧げましょう。今日のお話は夏のキャンプでも取り上げた「ヨナさんのお話」です。今日はその時、子ども達が描いた絵も持ってきました。この絵を見ながら、どんなお話だったか、どんなことを教えているのか聴いていきましょう。
◎ 昔、ユダヤの国にヨナという預言者がいました。預言者とは神様の言葉を人々に伝える人です。ある時、神様はヨナにこう言います。「ヨナよ、ニネベの町に行って呼びかけなさい。ニネベの人達は悪いことばかりしている。悪いことを止めるように呼びかけなさい」と。でも、ヨナは神様の命令を聞かず、逃げていきました。それは、ニネベという遠い外国の町に行くのが面倒だったからでもあり、そんな外国の町なんか自分には関係ない、勝手に滅びるがいいという思いがあったからであり、呼びかけても聞いてもらえない、いや殺されるかもしれないと恐れたからでもあります。それでヨナは船に乗って逃げていきました。
◎ ところが神様は大風を吹かせ、嵐が起こり船は大きく揺れ、沈みそうになります。船に乗っていた人達は恐怖に陥り、それぞれ神様に助けを祈ります。それでも嵐は止みません。それで、誰のせいでこんなことになったのかクジを引いたら、ヨナに当たります。ヨナは神様から逃げてきたことを正直に話し、自分を海に放り込んでくれと頼みます。ヨナは海に投げ出されます。すると嵐は止み、海は静かになりました。
◎ ヨナはどうなったでしょうか。ヨナは深い海の底に沈んでいきます。ヨナは海の底から神様に助けを求めます。すると、神様は大きな魚に命じてヨナを飲み込ませ、ヨナは助かります。ヨナは魚のお腹の中に3日間いましたが、そのお腹の中で神様に謝ります。そして、神様に助けられたこと、救われれたことを感謝します。そのようにヨナは魚のお腹の中で変えられます。神様に従う者に変えられていったのでした。
◎ 神様は魚に命じてヨナを陸地に吐き出させます。そのようなヨナに神様は「ニネベに行って、わたしがお前に語る言葉を告げよ」と命じます。ヨナは神様の命令を聞いてすぐにニネベに行きました。そして、ニネベの町の人達に「あと、40日すればニネベの町は滅ぼすぞ」と警告を与えました。するとどうでしょう、ニネベの人達は、ヨナの警告を聞き、断食し、粗末な服を着て悔い改めたのでした。王様から大臣、町の人達、牛や羊、家畜に至るまで断食し、悔い改めて悪の道から離れたのでした。そして、その姿を見た神様は、ニネベを滅ぼすことを思い直されて、宣告した災いを降すことをお止めになりました。
◎ ところが、ヨナはそのことに怒りました。ヨナはその怒りを神様にぶつけます。しかし、なぜ、この時、ヨナは怒ったのでしょうか。それは一つには、神様がニネベを滅ぼすぞと言いながら、思い直されて滅ぼさなかったからです。神様は、滅ぼすと言いながら結局、滅ぼさなかった。そうすると神様は嘘つきということになるし、自分も嘘つきということになる。一度、滅ぼすと言ったなら滅ぼすのが神様だ、そう思って怒ったのです。そして、もう一つの理由がありました。それは、ニネベの人達はあれほど悪いことをしたならば滅ぼされるべきだ、ゆるすべきではないとヨナが思ったからです。ゆるしてもまた悪いことをするはずだ、悪いことをしたならその責任をとって滅ぼされるべきだ、ヨナはそう思いました。それでヨナは神様に対して怒ったのです。そして、小屋を建て、ニネベの町が滅びるのを見届けようとしたのです。
◎ そういうヨナに対して神様は、一本のトウゴマの木をヨナの小屋のそばに植えさせ、大きく成長させました。トウゴマの葉は日陰を作りました。強い日差しで苦しんでいたヨナは、そのトウゴマを喜びました。
ところが、翌日、神様は虫に命じてトウゴマの木を食べさせて枯らしてしまいます。木陰を失ったヨナは、強い日差しを受けながら「死んだ方がましです」と神に訴えます。すると神様は、ヨナにこう言いました。
「お前は自分で労することも育てることもなく、一夜にして生じ、一夜にして滅びた、このトウゴマの木さえ惜しんでいる。それならば、どうしてわたしが、この大いなる都ニネベを惜しまずにいられるだろう。
そこには12万人以上の右も左もわきまえない人間と家畜がいるのだから」。神様はヨナに対してニネベの人達と動物達をどれほど深く愛しているかを教えるのです。今日のお話は、神様はすべての人を愛しておられるということ、どんなに悪い人でも、嫌な人でも神様はすべての人を愛しておられることを教えています。だから、私達もすべての人に心を開いて、すべての人と仲良くしていきたいと思います。そして、そこから多くのことを学び、私達自身が変えられ、さらに大きな人に成長していきたいと思うのです。